立志の丘(1)灯籠坂
灯籠坂(とうろうざか)
賀茂真淵の生家から縣居神社に登る灯籠坂は、市内屈指の急坂で傾斜度20度と表示される。高度差20㍍長さ150㍍。
真淵は十一歳から諏訪神社の神職杉浦国頭の妻真崎について手習いを始めました。
当時の「宝永絵図」では、伊場から鴨江への道は一本で鳥居坂と呼ばれていました。真淵の生家はここから二百㍍ほど西にあります。
家の横の丘を上る細い坂は、木立が生い茂り昼なお暗かったでしょう。
上りきると、目の前が開けて遠州灘そして霊峰富士山、三方原のなだらかな起伏が続きます。
そして近くに鴨江寺の森、大地・自然の妙。真淵は、雨の日も風の日もこの坂を通い続けて勉学に励んだのです。
いわゆる賀茂真淵 立志の【坂】⁉かもしれません。